今回は、東京都港区からご来店いただいたVW ニュービートルの天井張替えをご紹介します。
丸みのあるボディデザインが特徴的なニュービートルですが、年数が経過した車両では、天井生地がルーフライニングから剥がれて垂れてしまうことがあります。
今回のお車も、天井生地の剥がれが広い範囲まで進んでいました。
部分的に接着し直すのではなく、ルーフライニングを車両から取り外し、古い生地と劣化したウレタンを除去してから新しい生地へ張り替えていきます。
今回施工するのはサンルーフなしのニュービートルです。

今回は、天井張替えと同様にドア内張りも張り替えました。
ニュービートルの天井が大きく垂れた状態
まずは施工前の車内を確認します。

天井生地が下地から剥離し、広い範囲で垂れ下がっています。
特に前側では生地が大きく浮き、ルーフライニング本体との間に空間ができていることが分かります。

後方から確認すると、天井中央付近だけではなく、広い範囲で生地が下地から離れている状態です。
こうした症状では、生地そのものだけが剥がれているように見えても、その内側にある
そのため、垂れている部分だけを接着して戻すのではなく、天井を取り外して下地の状態から確認していきます。
ルーフライニングを車外へ取り出します
天井張替えを行うため、車内の必要な部品を取り外し、ルーフライニングを車外へ取り出します。

天井が外れた状態です。
ニュービートルの天井張替えでは、新しい生地を表面から貼り重ねるのではなく、このルーフライニングを取り出したうえで作業を進めます。
取り外したルーフライニングから、まず古い天井生地を剥がしていきます。
生地を剥がすと現れた劣化ウレタン

古い生地を剥がした直後のルーフライニングです。
表面には、茶色く変色した古いウレタンが広範囲に残っています。
施工前に見えていた天井の垂れは表側の症状ですが、生地を剥がすことで、その内側がどのような状態になっていたのか確認できます。
この状態のまま新しい生地を接着しても、接着剤の土台になる部分に劣化物が残ってしまいます。
そのため当店では、新しい生地を張る前の下地処理を行います。
ブラッシングで古いウレタンを除去

先ほどの状態から、ブラッシングによって劣化したウレタンを取り除きました。
施工前の写真と比較すると、ルーフライニング表面に付着していた茶色い劣化物が大きく減っているのが分かります。
ただし、ブラッシングを行っただけで下地処理を終えるわけではありません。
表面に残った細かなウレタンや汚れまで処理するため、さらにクリーニングを進めます。
溶剤を使用して下地をクリーニング

ブラッシング後、溶剤を使用してルーフライニング表面をクリーニングした状態です。
今回の施工では、
古い生地を剥がした状態 → ブラッシング後 → 溶剤によるクリーニング後
と、下地が整っていく工程を順番に確認できます。
天井張替えは完成後の生地だけでは見えなくなる部分ですが、新しい生地を張る前に下地を整えることも施工工程の一つです。
ここまで下地処理を行ってから、ようやく新しい天井生地の施工へ移ります。
接着剤を塗布して新しい生地を施工

クリーニングを終えたルーフライニングへ、接着剤を塗布します。
天井には平面だけでなく、くぼみや立ち上がりなど形状の変化があります。
新しい生地をルーフライニングの形状に合わせながら施工し、表面を仕上げていきます。

新しい天井生地への張替えが完了しました。
開口部や端部まで形状に合わせて仕上げたあと、完成したルーフライニングを車両へ戻していきます。
車両へ取り付けて天井張替え完了

取り外していた部品を元に戻し、天井張替えの完成です。
施工前には大きく垂れ下がっていた天井生地がなくなり、ルーフ形状に沿った状態へ戻りました。
今回のように広範囲まで天井が垂れている場合でも、古い生地を一度剥がし、劣化したウレタンを処理してから全面を張り替えることで内装の印象も大きく変わります。

後方から見た施工後です。
施工前の同じ方向から撮影した写真と比べると、天井全体の変化が分かりやすくなっています。
天井の垂れを接着剤で応急処置する前に
天井が垂れてくると、「浮いている部分に接着剤を入れれば直せるのでは?」と考えることもあると思います。
しかし、今回のニュービートルのように内部のウレタンが劣化している場合、表面の生地だけを接着しても、その下には劣化した層が残っています。
また、市販の接着剤を使用すると、生地表面への染み出しや下地への付着によって、その後の張替え作業に影響する場合があります。
張替えを検討されている場合は、接着剤を使用する前の状態でご相
すぐに垂れを抑える必要がある場合には、生地へ接着剤を塗るのではなく、虫ピンやまち針などで一時的に固定する方法もあります。
天井張替えと同時にドア内張りも張替え
今回のニュービートルでは、天井の垂れだけでなくドア内張りにも
ドア内張りは、中央部分の生地が下地から剥がれ、広い範囲で浮いている状態でした。
天井張替えとあわせてこちらも取り外し、生地の張替えを行っています。

施工前は、生地が大きく浮き上がり、内張り本来の形状から離れていることが確認できます。

張替え後は車両へ組み戻し、浮いていた部分も内張りの形状に沿って仕上がりました。
ドア内張りの施工については、別の記事で施工前後の状態を詳しくご紹介しています。
VW ニュービートルの天井垂れでお困りの方へ
今回は、東京都港区からご来店いただいたVW ニュービートルの天井張替え施工をご紹介しました。
天井の垂れ方は車両によって異なり、最初は一部分の浮きでも、剥離が進むことで広い範囲まで垂れてくることがあります。
今回の車両では、ルーフライニングを取り外したあと、古い生地を剥がし、劣化ウレタンの除去・下地クリーニング・接着・新しい生地への張替えという工程で施工しました。
ニュービートルをはじめ、VW車の天井垂れ・天井生地の剥がれでお困りの場合は、お車の状態が分かる写真を添えてお問い合わせください。